poem(詩) 2001/08
あるコスプレイヤーの主張
私達の一部、表現者である私達の存在自体は、「そのもの世界」のカウンタ-なのかもしれません。
しばしば、「そのもの世界」からの逃避と例えられる私達ですが、全て否定するつもりはありませんし、広義には当てはまる事でしょう。
偽名性の強い文化、社会。
アノニマスで作り上げられた虚構に生きる私達は、明日でも未来でもなく、ましてや今日の中になどに留まることなく、虚構の世界を生きています。
私達は、取り巻く虚構を視覚変換し、表現することによって、普遍的生を充実させうる今を表そうとしているのです。
すなわち、生きやすくするツールが表現者となる現実世界。
これを否定すべく、様々な虚構に身を包み、アナタ方の写真やデバイスの中に、嘘のように収まり続けるのです。
既に、信じる未来、文化、思想、ファッションは今には有りません。
もう一度言わせてください。
数年前まで淡い光に包まれた希望の今日や未来は死にました。
替わりに、パラダイス、ユートピアの中を、人々はフワフワと存在し続けます。
目を閉じて想像して御覧なさい、
私はいつでもソコにいる事でしょう。